■2012年9月19日 くもり時々雨
午前中は、カエル谷で雨の中、各取水口に溜まった土砂の排出や、イノシシが荒らした畦の補修をし、 昼少し前に雨が上がったので、奥三河方面にルリボシヤンマを探しに行って来ました。 ■立ち寄り地 ↑ 最初に立ち寄った設楽町の某所です。 ここは例年、ミヤマアカネが確認されているところです。 ↑ 小雨が降っていましたが、ミヤマアカネの♀が電柵の杭に止まっていました。 ↑ 傘を差して田んぼの周囲を見て回ると、雨に濡れながらじっとしている♂たちも確認出来ました。 しばらくすると雨が上がり、トンボたちが飛び始めました。 ↑ 茶畑の上を飛ぶミヤマアカネの♂です。 ↑ ウスバキトンボの♀です。 雨が上がり、気温が上がったためか、ミヤマアカネが目立つようになりました。 ↑ シダに止まったミヤマアカネの♂です。 ↑ 稲穂に止まったミヤマアカネの♂です。 イネの品種は愛知の中山間地のブランド「ミネアサヒ」とのことでした。おいしいおコメになります。 ↑ 夢さんが交尾ペアを見つけてくれました。産卵シーンが期待出来ます。 (13:42) ↑ ♂が前、♀が後になっての産卵のための連結飛翔です。 (13:47) ↑ ミヤマアカネの連結打水産卵です。 (13:48) ↑ 最初の地点から6~7mの範囲で、ミヤマアカネの連結打水産卵が続きます。(13:48'25~13:50'22) ↑ ミヤマアカネが産卵していた田んぼと茶畑の間の小川です。 この日は、雨で増水していましたが、普段は緩やかな流れです。 ↑ 飛翔疲れでしょうか? 珍しく止まっているウスバキトンボの♂がいました。 群れ飛ぶことの多いウスバキトンボは、日本各地で最も目にすることの多いトンボと思うのですが、 一般にはあまり知られていません。 その理由の一つは、アキアカネに代表される赤とんぼと一くくりにされているいるからのようで、 田んぼの上や周りにいれば、アキアカネと思っている人が多いようです。 このことは、ウスバキトンボにとっても、アキアカネにとっても残念なことで、 結果、アキアカネの場合、コメ作りの変化(毎年コメを作らない、乾田化、多品種化、農薬の使用など)の中で、 各地で激減しているのですが、それらの事実を知る人は少ないため、このままでは絶滅危惧種の指定を待つ前に、 地域によっては消えて行き、復活の望みは絶たれると思われます。 ウスバキトンボは、熱帯・亜熱帯地方から世代交代をしながら日本へやって来ます。 夏の甲子園で高校野球が開かれているとき、テレビ画面に映る無数のトンボはウスバキトンボです。 関東あたりでは、お盆の頃に最もその数が増えるため「精霊トンボ」とか「盆トンボ」などと呼ばれています。 アキアカネやナツアカネなどのアカネ属よりも6~10mmほど大きいことと、成熟してもアカネ属のような 赤い色にならないこと、ほとんど止まらずに風をつかみ滑空していることで見分けが可能です。 ■目的地「愛知洞」 ↑ ルリボシヤンマが期待出来る愛知洞の水辺です。 標高は680mほどあります。 ↑ いました。 ルリボシヤンマの♂たちです。 (15:25~16:55) 愛知洞は、家から車で1時間20分ほど行った山の中ですが、昔から加茂地域で、今は豊田市です。 予想した通り、加茂地域にもルリボシヤンマが生息していました。 うれしいです。 湿地のほうにいた夢さんが、1頭のルリボシヤンマを持って来てくれました。 ↑ ルリボシヤンマの♀です。 オオルリボシヤンマより小ぶりで、胸の模様や色合いが違います。 ↑ こちらはオオルリボシヤンマの♀です。 (8月20日 長野県亀の池で) ↑ ルリボシヤンマ♀の顔です。 成熟の度合いでしょうか? おでこが黒ずんでいます。 ↑ こちらはオオルリボシヤンマ♀の顔です。 (8月20日 長野県亀の池で) ↑ ルリボシヤンマ♀の腹面です。 ↑ ルリボシヤンマ♀です。 ♀の場合、翅に、こげ茶色が入るようです。 オオルリボシヤンマは、たくさんいました。 ↑ オオルリボシヤンマの♂です。 ↑ オオルリボシヤンマの♀です。 オオルリボシヤンマたちは、15時半頃になると、池からその数を減らし始め、 代わってルリボシヤンマたちが水辺で見られるようになりました。 カエルなどと同じで、限られた水辺(産卵場所であり、子育ての場所)を時間をずらすことで棲み分け、 余分な争いが起きないようにしているようです。 これらも含め、私たち人間は、野生の生きものたちから、大いに学ぶことがたくさんあるように感じます。 ↑ タカネトンボの産卵も見ることが出来ました。 (13:39) ↑ 先回、産卵が見られたネキトンボは、水辺から少し離れた梢に止まっていました。 (15:21) 午前中の、トンボやカエルなど、なつかしい生きものたちの生息地保全作業が良かったのでしょうか? 神様が味方してくれたようで、今一の天気の中でしたが、今シーズン初のミヤマアカネの産卵が見れ、 私自身、加茂地域では初のルリボシヤンマが見れた、充実の一日でした。 まる一日付き合ってくれた夢さんにも、感謝感謝です。
by tombo-crazy
| 2012-09-20 22:16
| トンボ見て歩記
|
カテゴリ
全体 メンバー募集 トンボ科アカネ属 トンボ科 イトトンボ科 カワトンボ科 モノサシトンボ科 アオイトトンボ科 サナエトンボ科 オニヤンマ科 ヤンマ科 ムカシヤンマ科 ムカシトンボ科 トンボ見て歩記 加茂地方について エゾトンボ科 トンボ雑記 トンボの棲む環境 東京のアキアカネ つれづれ感じるままに トンボの楽園づくり 狂会員の広場 三浦半島のトンボ(狂会員:いさおさん) 庭先のトンボ トンボを残すために トンボのいる風景 トンボ狂会 会員広場 自然体験 以前の記事
2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 01月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 01月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 01月 2020年 12月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 01月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 01月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 02月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 02月 2011年 12月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 06月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 05月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 外部リンク
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||