ホソミオツネントンボ (アオイトトンボ科)

成虫で冬を越す三種類のトンボの一つですが、春の産卵期以外ほとんど見ることが少ないため、私には謎の多い不思議で魅力的なトンボの一つです。


2011年5月9日 快晴 (番外編:岐阜県・坂折)
ホソミオツネントンボの探索時間 10:15~12:20


「坂折の棚田」(岐阜県恵那市中野方町)は、私たちの住む愛知県の「四谷の千枚田」(新城市)と共に、
「日本の棚田百選」に指定されていて、標高410m~610mほどの東向き斜面にある石積みの美しい棚田です。
先週、長野県の「青鬼の棚田」で冬枯れ色のオツネントンボを多数観たので、似たような環境にある「坂折の棚田」を訪ね、どんなトンボがいるか探してみました。
a0122264_21545422.jpg
↑ 交尾中のホソミオツネントンボです。 このカップルは15分と少しこの状態を保っていました。
a0122264_2234685.jpg
↑ 連結し、植物の組織内に産卵するホソミオツネントンボです。
この日は2時間ほどの観察で、10数頭のホソミオツネントンボと、少数のシオヤトンボ、アジアイトトンボ、アサヒナカワトンボ、ニホンカワトンボを見ることが出来ました。

a0122264_22161481.jpg
a0122264_22171145.jpg
↑ 「坂折の棚田」と前方奥の笠置山(1127.9m)です。
田植えが済んだ田んぼは半分ほどで、代掻き中のものや、それすらもやられてない田んぼもありました。
棚田の維持は高齢化や過疎化で大変なようです。


〔ご参考〕 アキアカネが消えた?「坂折の棚田」
 
昨秋、「坂折の棚田」を訪ねたとき、ウスバキトンボは無数にいるものの、アキアカネがまったくいなかったので、
田んぼで作業をしていた方に苗づくりのことなどを伺うと、ほとんどの人は自分で作らず農協に委託しているとのことで、
品種はミネアサヒとのことでした。
自分で苗を作っている人は農薬はあまり使わないようにしているが、そのような人は少なくなったとのことでした。
これらのことから「坂折の棚田」でのアキアカネの消滅は、育苗期と苗の出荷時に使われる農薬の影響が考えられます。
念のため、この秋も確認に来たいと思います。
景観の観点から棚田を残したいとの声が各地であるのですが、
出来れば景観だけではなく、アキアカネなどの生きものが絶えることなく世代交代が出来る棚田に戻ってほしいものです。
育苗期も含めた農薬の使用を控えめにすることは、結局人間の未来にとってもプラスなのですから。


加茂地方のホソミオツネントンボ ↓
a0122264_7421476.jpg
↑ ブルーに変化したホソミオツネントンボの越冬型♂ (2004.4.27 旧東加茂郡松平町カエル谷) 
a0122264_7432883.jpg
↑ 連結植物組織内産卵のブルーに変色したホソミオツネントンボの越冬型 (2004.4.27 カエル谷) 
a0122264_554297.jpg
↑ 集団で産卵するブルーに変化したホソミオツネントンボの越冬型  (2007.5.3 旧西加茂郡藤岡町)
a0122264_9343320.jpg
↑ 田植えが済んで間もない棚田で集団で産卵するホソミオツネントンボの越冬型 (2003.5.3 設楽町平山)
a0122264_6482355.jpg
↑ 平山の大神田(おおかだ)集落は、背後に平山明神山(標高950m)を控えた
標高470~580mの傾斜地にある戸数6戸の集落です。 
a0122264_651666.jpg
a0122264_6531859.jpg
↑ 田植えが始まったばかりの平山の石垣棚田です。 (2003.5.3)





by tombo-crazy | 2011-05-17 07:59 | アオイトトンボ科 | Comments(0)
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
<< カエルの分校 (トンボの楽園づくり) オツネントンボ (アオイトトンボ科) >>