オツネントンボ (アオイトトンボ科)

 オツネントンボは、ホソミオツネントンボ、ホソミイトトンボと共に、成虫で冬を越す3種のトンボの一つですが、
春の産卵期以外はあまり見ることがなく、秋に少数の未成熟トンボに出会うくらいで、私には謎の多い不思議なトンボでした。


2011年5月9日 快晴 (番外編:長野県・青鬼)  オツネントンボの観察時間 10:05~11:45

 田んぼに写る残雪のアルプスを見ようと行った信州の青鬼(あおに)で、80頭ほどのオツネントンボに出会うことが出来ました。                    
a0122264_7215372.jpg
a0122264_7282357.jpg
a0122264_7302967.jpg
  ↑ 上3枚の写真は、産卵に来る♀を待つオツネントンボの♂です。
a0122264_732406.jpg
  ↑ 念願がかない産卵場所近くをタンデム飛行するオツネントンボです。
a0122264_7332772.jpg
  ↑ スミレ咲く田んぼの縁で休むオツネントンボのカップルです。
a0122264_731481.jpg
↑ 連結状態で、枯れた茎に産卵するオツネントンボです。
a0122264_7344642.jpg
  ↑ こちらはノカンゾウの葉に産卵するオツネントンボです。
a0122264_7361415.jpg
  ↑ こちらはイネ科の茎に産卵するオツネントンボです。

他に確認出来たトンボは、集落の奥、標高800m付近の畑で見たシオヤトンボの若い♀1頭だけでした。


興味

 青鬼は山間の集落ですから、田んぼの水はため池ではなく、沢の水を直接取り込んでいます。
そして、田んぼに水を入れるのは、田植えの1週間から10日ほど前とお聞きしました。
秋に羽化したオツネントンボたちは、田んぼに水が入るまでの間、水辺を離れて、集落内か近くの林の中で過ごしていたと思われますが、
オツネントンボたちは、田んぼに水が入る時期を、どうして知るのでしょうか?
遠くから見ていて飛んで来るのではなく、繁殖期が近づいた身体が、その時期を教えてくれるのかも知れません。
いずれにせよ、大変興味深いことです。                                                 

「青鬼(あおに)」のこと

 青鬼は、大糸線信濃森上駅から北東へ2.3Kmほど入った戸数14戸の山間の集落です。
青鬼の標高は約750m~820mで、北北東にある岩戸山(1356m)の斜面の一部が台地となって集落と田畑を形成していました。
豪雪地帯であるため、集落の奥の沢筋には、わずかでしたが残雪も見られました。
産み落とされたばかりのヤマアカガエルの卵塊の横では、ニホンアマガエルなどの産卵行動が見られ、
早春の花のオオイヌノフグリや、キブシの花が咲いていて、
加茂地方では4月以降の花であるヤマザクラや、クサノオウ、スミレなども咲いていて、春が一気に駆け下りたような感じでした。
a0122264_7582999.jpg
   ↑ 向って左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五龍岳、唐松岳と続く後立山の山々と青鬼の集落です。
   ちなみに青鬼から五龍岳までは、直線で15Kmほどの位置にあります。
a0122264_7352282.jpg
  ↑ 田んぼに水が入り始めたのは一週間から10日ほど前からとのことで、代かき中の田んぼも何枚かありました。
a0122264_8454574.jpg
  ↑ 手前、水の中に点々と浮かんでいるのがヤマアカガエルの卵塊です。
a0122264_846968.jpg
  ↑ 一方、ニホンアマガエルの産卵行動(抱接)も見られました。

 他にも、ヒキガエルの卵塊があったり、シュレーゲルアオガエルが盛んに鳴いていたりと、
加茂地方では1月下旬から5月半ばにかけて順を追って見られる現象が、田んぼに水が張られて間もない期間に凝縮しているのは驚きであり、新鮮でした。
a0122264_8503593.jpg
  ↑ シオヤトンボがいた畑の辺りです。



   

by tombo-crazy | 2011-05-14 20:10 | アオイトトンボ科 | Comments(0)
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
<< ホソミオツネントンボ (アオイ... ムカシトンボ  (ムカシトンボ科) >>