赤とんぼのいる田んぼを再び

 2015年10月24日

 このところ赤とんぼ調査が続いています。
JAあいち豊田の「赤とんぼの舞うコメづくり」活動への協力を兼ねています。
JAの呼びかけに賛同された個人農家や農業法人の田んぼと、これまで個人的に経年観察していた田んぼを回りながら、新産地がないかも観ています。

 田んぼを主な生息地として生きて来たアキアカネやナツアカネは全国的にその数を減らしていますので、
子どもの頃、トンボたちと思う存分遊んだ私たち世代としては、その復活に取り組むことは責務と思っています。
せめて小学生までは、野外で伸び伸びと遊んでほしいですから…。
出来ればトンボ捕りが出来る環境を全国の各小学区に取り戻したいと願っています。

 経年調査地は、下記の地図に示す通りです。
JAさんは2014年春からの5年計画です。
ご協力頂いているコメづくりの方々は、赤とんぼの見分け方を勉強しながらのスタートですが、何とか昔のように復活せさせたいとの想いで取り組んでられます。
とりあえずは、トンボにとって有害と指摘されている箱処理剤の使用は止め、転作はせず毎年コメづくりを続け、栽培品種や作り方は、これまでやって来た方法を大きく変えないでやって行く方向ですが、赤とんぼに関心が向くことで、それなりの成果が期待できると思っています。


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 以下、赤とんぼをたくさん観察出来た所などをアップします。



〔旧旭町平田…通称:小渡〕10月7日
  アキアカネとナツアカネの産卵がたくさん確認出来ました。
  栽培品種は愛知県が中山間地用に開発した幻のミネアサヒでした。
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近くには小学校や子ども園があるので、たくさん増やすことで、将来的には子どもたちが観察したり遊んだり出来そうです。
温泉も歩いてすぐの所にありますから、羽化や産卵に合わせて泊まりがけで観に行くことも出来そうです。
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▲ 連結産卵するアキアカネです。
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▲ 連結産卵するナツアカネです。



〔旧藤岡町飯野…通称:小渡〕10月6日、7日
  たくさんのナツアカネと、少数ですがアキアカネの産卵が確認できました。
 ▲ 5枚ある田んぼのうち、ミネアサヒの手前2枚は稲刈りが9月27日に済んでいました。
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 ▲ 手前が大地の風が栽培されている3枚の田んぼです。ナツアカネがたくさんいました。
 ここも、近くに小学校や子ども園があるので、たくさん増やすことで、将来的には子どもたちが観察したり遊んだり出来そうです。
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 ▲ ナツアカネの連結産卵です。
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 ▲ アキアカネの連結産卵です。
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 ▲ 翌日も立ち寄ったらご夫婦で稲刈りをしてられました。来春の羽化が楽しみとのことでした。




〔設楽町豊邦〕9月30日に続き、10月8日に再訪

   県内でも有数のミヤマアカネの産地です。
  ただ、獣害対策のワイヤーメッシュ柵に囲まれていますので、観察の場合、地主さんに許可を得る必要があります。

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 ▲ ミヤマアカネの産卵地となっている小川は、田んぼのある北側の沢の水で、国道の下を通って田んぼ脇へと流れて来ます。
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 ▲ アキアカネの産卵用にと田んぼに水を蒔いておいたらアキアカネだけでなくミヤマアカネが産卵に来ました。
 小川の方の密度が濃いので、それを避けてのさんらのでしょうか?

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 ▲ 予想通り産卵に来てくれたアキアカネです。
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 ▲ 水をまいた田んぼで産卵するミヤマアカネ。
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 ▲ こちらは通常の小川での産卵です。




〔豊田市大見町〕10月12日
  カエル谷の作業が終わってから用事で五ヶ丘東小学校へ行くとき覗いたらアキアカネが産卵してました。
  小学校までは歩いて10分ほどの所です。
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〔豊田市南部の高岡、竹村地区〕

 平たん部のため、勤め人が多く、個人で農業をしている方はごく少数です。
そんな関係もあり、ブロックローテーションによる転作や、乾田化の影響が出ていて、アキアカネなどの赤トンボは、たまに見かける程度で、ひと月ほど観てますが、産卵もごく少数です。
その代りウスバキトンボはたくさんいて、赤とんぼ(アカネ属)ではありませんが、地域の人たちにとっては、なじみのある風景になっています。
ブロックローテーションがなくなるか、やり方を変え、毎年コメづくりをする田んぼを確保しないと、アキアカネなどの赤とんぼを復活するのは困難に思います。
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 家から近いので、その後も何度か様子を観ていますが、数頭のアキアカネの産卵を確認しただけで、現在は田んぼが乾燥してしまい、赤トンボたちの姿が見えない日々が続いています。




〔豊田市八草地区〕 10月13日、14日

  面積こそ小さいですが、アカネ属赤とんぼが多種類生息している穴場です。
 栽培している品種はミネアサヒと大地の風です。
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 今の時代には珍しくなった「はざ架け」をする地主さんです。いつも気持ち良くトンボの観察をOKしてくださいます。
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 ▲ アキアカネです。

 
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 ▲ コノシメトンボの♂です。
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▲ マイコアカネの♂(上6枚)と♀(下1枚)です。
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▲ ヒメアカネの♂です。

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▲ 近くの湿地にいたノシメトンボの連結産卵です。


 つづく






 


by tombo-crazy | 2015-10-24 17:41 | つれづれ感じるままに
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