アオハダトンボ (カワトンボ科)

ふるさとの我が家は、谷間の川沿いにありましたので、たくさんのトンボを観ることが出来ましたが、
なぜか、アオハダトンボとハグロトンボは、「神様とんぼ」 と言い、殺しちゃいかんぞと聞かされていました。 
オニヤンマはオニヤンマで、シオカラトンボはシオカラトンボかムギワラトンボなのに、
何でこのトンボは神様なのかと不思議に思い、先生にたずねると、
本当はアオハダトンボと言うのだけれど、害虫を食べてくれるので子どもたちにいじめられないようにだよと、ニコニコ笑って答えてくれました。
そんないきさつがあるだけに、これまで、イトトンボの仲間だけは、一度も翅をむしったり、腹をちぎったりしませんでした。
a0122264_11342370.jpg
↑ アオハダトンボの成熟♂   (2007.8.11 仁王川)
a0122264_11385382.jpg
↑ アオハダトンボの成熟♀ (2006.6.3 仁王川)
ハグロトンボと似ていますが、♀の場合、白い縁紋があるのがアオハダトンボの特徴です。
                                                               
a0122264_1143034.jpg
↑ アオハダトンボの成熟♂  (2006.6.3 仁王川)
a0122264_11442444.jpg
↑ アオハダトンボの顔   (2006.6.3 仁王川)
a0122264_1153483.jpg
↑ 仁王橋から上流側を見た仁王川です。 (2006.5.31)
a0122264_11455474.jpg
 ↑ アオハダトンボの成熟♂  (2008.8.9 仁王川)
a0122264_455522.jpg
↑ 仁王橋から下流の宮口川との合流点付近を見た仁王川です。 (2009.7.23)
川の奥に点々と光っているのはウスバキトンボですが判りますか?
a0122264_5434817.jpg
↑ 仁王川で遊ぶ親子と、カエルの分校の人たちです。 (2006.8.19)
a0122264_5462542.jpg
↑ 仁王川で遊ぶ子どもたちです。 (2007.8.5)
a0122264_5463752.jpg
↑ 仁王川で遊ぶ子どもたちです。 (2007.8.11)
a0122264_1155410.jpg
 ↑ 仁王川で遊ぶ子どもたちです。  (2008.8.9 )


私たち『カエルの分校』のフィールドの一つ松平地区坂上町にある仁王川です。
この川は、以前は80mほど北側を流れていたのですが、今から14年ほど前の哺場整備のときに、
多自然型川づくりとして南へ付け替えられました。(平成9年完成)
当初懸念された自然の回復ですが、今のところ順調で、
アオハダトンボやニホンカワトンボ、オニヤンマをはじめ、
ゲンジボタルや、カマツカ、ドンコ、シマドジョウなども戻って来ています。 
ただ、写真で解るように、一部地域住民の要望があったとのことで園芸種の種が蒔かれ、自然とは異質な景観になっていることや、
川底などに使われた大石が、丸みのある川石でなく、山石を割って使用しているためエッジがあり、
川遊びのときは気をつける必要があります。
なお、園芸種の草花については、草刈りにより、徐々に減っています。

全国各地で行なわれた哺場整備は、トンボをはじめ、たくさんの生きものの生息に大きなインパクトを与えてしまいましたが、
事前の手を打ったり、工法などを工夫することで、ダメージを低く抑えることが出来ますので、関係当局のご配慮をいただければと思います。

子どもたちにとって、自然が一杯ある水辺は、とても楽しいところです。
危険だからと近づけないのではなく、
場所を指定し、部分的に草を刈り、大人も一緒に遊んだり、ゴミを捨てないなど、
大人たちが配慮することで、楽しく安全に遊べます。



                             

# by tombo-crazy | 2009-07-23 12:14 | カワトンボ科 | Comments(0)

ミヤマカワトンボ (カワトンボ科)

ミヤマカワトンボは、その名のとおり、他のカワトンボと比べ上流域で見られるトンボです。
加茂地方の場合、標高450mほどから見かけけることが多いのですが、水系によっては、標高100mほどのところでも見ることがあります。
水質や、川の形態、周囲の自然環境、トンボ相などによって違いが出ているのかも知れません。
a0122264_1048856.jpg
↑  ミヤマカワトンボの成熟♀です。 (2007.7.11 駒ヶ原・黒田川)  
♂同様、翅の端近くに黒い帯模様がありますが、♀には白い偽縁紋があります。
                                                                            
a0122264_22365417.jpg
↑  ミヤマカワトンボの成熟♂です。  (2009.9.2 神越渓谷)  
a0122264_2237154.jpg
↑   ミヤマカワトンボの成熟♀です。 (2009.9.2 神越渓谷)


2010年7月23日
               
一年前のリベンジをと、ミヤマカワトンボを撮りに、黒田川に向かいしまた。
実際のところは、連日の猛暑が、病み上がりには辛いので、標高930mで、渓流がある、涼しい駒ヶ原へ行ったのでした。
a0122264_12134070.jpg
↑  木漏れ日の中の黒田川です。 体感温度で、25℃は下回っていると思います。 別天地です。
a0122264_1215527.jpg
↑   林道の奥には鷹巣山(通称:段戸山 1152m)が見えていますが、今日は見るだけで登りません。


渓流に入ると、お目当てのミヤマカワトンボが、休んでいました。♀がやや多いようです。
                
↓    寛ぐミヤマカワトンボの♀たちです。
a0122264_12222184.jpg
a0122264_12223763.jpg
a0122264_1223128.jpg
a0122264_12231374.jpg
ミヤマカワトンボの♀たちは、結構散らばっていて、
満腹なのか、はたまた♂たちのちょっかいを避けるためなのか、
大半は、やや水辺から離れた小枝や笹などに止まっていました。
水辺近くの♀は、近くに虫が飛んで来るとスクランブル発進をしてましたので、空腹だったようです。

↓    ミヤマカワトンボの♂たちです。
     ♀と違い、偽縁紋がありません。

どの個体も腹部先端を上に向け、時折り翅をヒラヒラさせて♀の気を惹こうとしていましたが、成果はあまり上がってないようでした。
このような行動は、年頃の人間と似ていて、ほほえましいのですが、当事者にとっては涙ぐましい努力のようです。     
a0122264_1482473.jpg
a0122264_14172781.jpg
a0122264_14174216.jpg
a0122264_1484686.jpg
↓    ミヤマカワトンボの♂たちのバトルです。

自分の縄張りで♀を待つ♂にとり、他の♂は恋敵ですから、
近くへ来るとスクランブルをかけて追い出そうとしますが、
相手もそう簡単には引き下がりません。 
延々と一時間近く、ぐるぐる回りながら追いかけっこが続きます。
カワトンボの仲間は、姿・形がきれいですから、2頭だけのバトルの場合、求愛のディスプレーにも見えることでしょう。
a0122264_14264254.jpg
a0122264_14265880.jpg
a0122264_14275166.jpg
↓    努力の甲斐あって、求愛のディスプレーまでたどり着いたカップルです。 向かって左が♀、右が♂です。
a0122264_14371755.jpg


2011年6月22日
               
モリアオガエルの調査のついでに立ち寄った田之士里川に、ミヤマカワトンボがいました。
a0122264_22513612.jpg
↑  田之士里川です。
a0122264_2254562.jpg
↑  ミヤマカワトンボの♂です。
♀の気を惹こうとしているのでしょうか?腹部先端を上に向けたりしていました。
a0122264_22555628.jpg
↑  時々翅を開いては閉じて、何とか♀の気を惹こうと言う♂でした。
a0122264_22595539.jpg
a0122264_230717.jpg
↑  反応があったようで、♀たちが飛んで来ました。 

a0122264_2257326.jpg
↑  ♂の元へ行くかと思ったのですが、少し離れたところで、のんびり寛ぐ♀たちです。 (11:40)
じらし戦術かも知れません。 ♂が考えるほど♀たちの心理は単純ではないようです。
人間と違いシンプルとの話もあるようですが…。???です。




# by tombo-crazy | 2009-07-23 10:55 | カワトンボ科 | Comments(0)

ニホンカワトンボ (旧オオカワトンボ:カワトンボ科)

a0122264_1341797.jpg
↑ 橙色翅型の成熟♂です。 (2006.5.30  百田)
a0122264_1344555.jpg
↑ 淡橙色翅型の成熟♀です。  (2006.5.4  田茂平)
a0122264_21241663.jpg
↑ 淡橙色翅型の若い♀です。  (2008.5.5  仁王川)
a0122264_7411688.jpg
↑ ニホンカワトンボの透明翅型の成熟♂と思われます。 (2008.5.17  百田)

なお、同じエリア内には透明翅型のサヒナカワトンボもいるため、
大きさと、体形の微妙な違いから、そうではないかと思うのですが、確信はありません。      
            
文献によっては、ニホンカワトンボとアサヒナカワトンボは、静岡,長野,新潟県以外の県では混生してないとの記述を目にしますが、
加茂地方のいくつかの河川で、混生を確認しています。
a0122264_8161457.jpg
↑ 橙色翅型の交尾です。  (2006.6.3  仁王川)





# by tombo-crazy | 2009-07-22 13:20 | カワトンボ科 | Comments(0)

アサヒナカワトンボ (旧ニシカワトンボ:カワトンボ科)

a0122264_1131053.jpg
                ↑ 腹部に粉が吹き始めた成熟間際の透明翅型の♂です。                      (2009.4.28 カエル谷)
              カワトンボの仲間の分類は難しいらしく、糸魚川-静岡構造線より西で、中央構造線より北にあたる愛知県の加茂地方に住む
             私たちにとっては、オオカワトンボとニシカワトンボとしてなじみの深かったカワトンボでしたが、2004年のDND鑑定や、
             2007年の名称見直しで、オオカワトンボがニホンカワトンボになり、写真のニシカワトンボがアサヒナカワトンボとなりました。
a0122264_11444683.jpg
                ↑ ほぼ成熟した透明翅型の♀です。 ♀の場合、成熟しても縁紋は白色のままです。     (2006.5.4 田茂平)
a0122264_11501181.jpg
                ↑ 羽化間もない若い透明翅型の♂です。                                (2006.5.4 田茂平)
             成熟前の♂の縁紋は、♀と同じ白色をしています。
a0122264_1261881.jpg
                ↑ 成熟したペア(上側が♂、下側が♀)です。                               (2006.5.4 田茂平)
a0122264_12565134.jpg
                ↑ 交尾です。                                                 (2006.5.30 百田)

a0122264_12532478.jpg
                ↑ ♂が見守る中での産卵です。                                      (2009.5.10 カエル谷)
# by tombo-crazy | 2009-07-22 11:42 | カワトンボ科 | Comments(0)

ネキトンボ (アカネ属)

             ショウジョウトンボに似ていますが、アカネ属のトンボなので小さく、スマートです。
             翅の付け根が橙色がかっていて、全身、澄んだ赤色です。
a0122264_8192857.jpg
               ↑ ネキトンボの産卵です。 ♂は他の♂の邪魔が入らぬよう近くで産卵を見張ります。      (2008.8.29 カエル谷)
a0122264_981162.jpg
               ↑ ネキトンボの連結産卵です。                                      (2009.7.18 カエル谷)
             ショウジョウトンボたちの妨害にも怯まず、3分ほど産卵を続けていました。
             ネキトンボはアカネ属の仲間でありながら、中々強いトンボのようです。
a0122264_9373672.jpg
               ↑ネキトンボの連結産卵です。                   (2009.9.17 カエル谷 狂会メンバーの嵯峨さん撮影)
  
a0122264_9203010.jpg
               ↑ ネキトンボ成熟♂                                             (2008.9.11 カエル谷)
             胸に黒い線があること、足が黒いことなどが、ショウジョウトンボ♂との見分けになります。
a0122264_18513157.jpg
               ↑ ネキトンボ成熟♀ (老成気味です。)                                (2009.10.13 カエル谷)
             ♂と比べ、胸の黄色味が目立ちますが、文献では、赤味がかったものもいるとのことです。
             写真は翅の基部の橙色が重なり、やや赤味を帯びたようになっていますが、実際には、黒と黄色のコントラストが目立ちました。
             腹部上面については、♂よりも、黒い縞が目立ちます。
a0122264_9254232.jpg
               ↑ ネキトンボ成熟♂                                             (2008.9.11 カエル谷)
             ショウジョウトンボと比べ、翅の付け根がやや橙色味を帯びていて、翅の横の長さも長く、腹部も寸胴ではありません。
a0122264_9314331.jpg
               ↑ 尻上げ行動をとるネキトンボ成熟♂                                  (2008.9.11 カエル谷)
             ショウジョウトンボと異なり、腹部の裏側には、赤と黒のきれいな模様があります。

             なお、トンボの種によっては、写真のような尻上げ行動をとるものがいて、ものの本などでは、太陽の光を受ける面積を小さくする
            体温調節のためである…などとの記述を見るのですが、私が何種類かのトンボを見ている限り、それよりも、自分をアピールする
            行動のように感じています。
             理由としては、
               ①腹部裏側の向きと、太陽の位置が必ずしも合ってない。
               ②体温調節であれば、翅があるのですから、木陰へ飛んで行ったり、日向に出てくれば良いはずです。
               ③尻上げ行動をとるトンボの中には、腹部裏側がきれいな模様になっているトンボが多い。(ハッチョウトンボ他)
             みなさんの観察結果ではいかがでしょうか。
a0122264_1083339.jpg
               ↑ 縄張りで休むネキトンボ成熟♂                                     (2008.10.9 馬捨池)
a0122264_9454998.jpg
               ↑ 縄張りで休むネキトンボ成熟♂                                    (2009.9.18 天神下池)
a0122264_9485270.jpg
               ↑ 何があったのだろうか? 落水し、アメンボが群がったネキトンボです。            (2009.9.18 天神中池)
a0122264_16464528.jpg
               ↑ 連結産卵です。                                              (2009.9.29 カエル谷) 
a0122264_1647395.jpg
               ↑ ネキトンボ♂の飛翔ですが、コンパクトカメラでも撮れたのは、モデルになってくれたトンボの性格が良かったからです。 
               彼は、私から80センチほどの枝先にいて自分の縄張りをしっかり守っていたのです。少々私が動いても留まったままでした。
               他のトンボが近くに来ると、すぐスクランブル発進しますが、元の枝に戻ることを繰り返していましたから、戻るコースを読んで、
               置きピンで撮らせてもらったのでした。 つまり彼が撮らせてくれたのです。協力的な彼に感謝感謝です。 
                                                                        (2009.9.29 カエル谷) 





 
             
# by tombo-crazy | 2009-07-22 10:07 | トンボ科アカネ属 | Comments(3)