タグ:ムツアカネ ( 1 ) タグの人気記事

久々の信州遠征

  2016年9月9日(金)~10日(土)


   天気が良いときは用事があり、時間がとれるときは天候が今一で、中々遠出が出来ないでいました。
   夜、週間天気予報をチェックしていたら、傘マークがない日が、9日と10日と15日と言うことが判り、
   早速、イヨさん(トンボ狂会)に連絡。
     「…と言うような天気予報だけど、明日から行くこと出来る?」
     「行けるよ。」
   と言うことで、昨年のリベンジを果たそうと、イヨさんの車でムツアカネの産卵を観に出かけました。


  1日目 9月9日(金) くもり時々晴れ 気温14~15℃ (11:45~15:30 標高2120m )

   目的の水辺には11:45着。
   前日までの雨のため水位が上がっているのが気になりましたが、
   雲の間から時々晴れ間がのぞき、風もなく、まずまずのトンボ観察日和です。
   しかし、飛んでいる赤とんぼ(アカネ属)は少なく、産卵中のペアも見当たりません。
   ほどほどいたムツアカネも、石の上などでお休みモード。
   多数いたアキアカネも、お休みモードでした。

   昼直前、一度だけムツアカネが産卵に来ましたが、撮影距離に入る前に林の上の方に飛んでしまい、戻って来ませんでした。
   交尾ペアも数個体いましたが、産卵することなく、やはり林の方へ飛んで行ってしまいました。 
   悪い予感が頭を過りましたが、3時半まで粘ることにして、その間、二手に分かれて、トンボの観察をしました。
   結局、ムツアカネの産卵写真は、イヨさんが昼ごろ1枚撮っただけで、私は近くで観ることも出来ませんでしたが、
   処女飛行に飛び立った羽化直後(テネラル)のムツアカネ3頭に出会える幸運もありました。
   と言うことで、落ち込むことなく、明日への希望をつないで宿(P.歩絵夢)へ入り、温泉と美味しい食事で、元気を保つ私たちでした。
   
   今日の水辺で確認出来たトンボを数の多かった順にあげると
     アキアカネ、アオイトトンボ、ムツアカネ、コノシメトンボ、オオルリボシヤンマ、ノシメトンボ、シオカラトンボ、そして1頭だけでしたがウスバキトンボです。
a0122264_17424324.jpg
a0122264_18553005.jpg
  ムツアカネ

     マダラナニワトンボと共に色は黒いですが、アカネ属で、私の大好きな赤とんぼの仲間です。
     私がムツアカネに初めて出会ったのは2005年の秋の乗鞍高原でした。
a0122264_19521520.jpg
↑ 飛んでいるムツアカネはあまりいませんでした。写真は♂
a0122264_19575538.jpg
↑ ほとんどはお休みモードでした。
a0122264_20265034.jpg
↑ お休みモードのムツアカネは、そのほとんどが警戒心が低く、カメラを持った手や、荷物などに停まりました。
a0122264_20031479.jpg
↑ ムツアカネの若い♀です。
a0122264_19564090.jpg
↑ 腹部挙上姿勢をとるムツアカネの♂です。
気温は15℃。時々僅かに太陽が雲の間から顔を出すような天気の中での腹部挙上姿勢です。
以前から言われて来た、体に直射日光が当たる面積を少なくし、体温を調節するための行動は、今回の場合も説明できません。
私のこれまでのいろんなトンボの観察結果では、木陰で腹部挙上姿勢をとる個体もいて、
今回の結果からも自分の存在を誇示する行動のように感じています。
a0122264_19590159.jpg
↑ 足元からふわふわと舞い上がり、近くに停まったテネラルなムツアカネです。3頭観ました。(13:35~13:48)
ほとんどが成熟し、繁殖期に入っているのに、今の時期の羽化は意外でした。
a0122264_20211478.jpg
a0122264_19544373.jpg
a0122264_19541056.jpg
↑ 交尾態のムツアカネも数組いましたが、暫く休むと林の方に飛んで行ってしまいます。



  アキアカネ
a0122264_19290303.jpg
a0122264_19570556.jpg
a0122264_20053931.jpg
a0122264_19575408.jpg
a0122264_20071361.jpg
a0122264_19584760.jpg
a0122264_19594390.jpg
a0122264_20002924.jpg

  アオイトトンボ

a0122264_20555959.jpg
a0122264_20582066.jpg
  
  ノシメトンボ

a0122264_20595411.jpg
a0122264_21014206.jpg

  コノシメトンボ

a0122264_21032371.jpg


  オオルリボシヤンマ

a0122264_21052797.jpg
a0122264_21064312.jpg
   雲も厚くなり晴れ間が期待出来なくなったのと、ムツアカネの産卵もないので、3時半に水辺を離れ、ビラタスの丘の宿へ向かいました。

   明日は晴れてくれることを願って9時半に就寝。








  2日目 9月10日(土) 晴れ

   高地の水辺  気温 13℃~15℃

    昨夜は厚い雲で星が見えなかったのですが、朝、カーテンを開けると晴れていました。
    産卵の時間帯は10時前後かもとの予測が当たれば、ムツアカネの産卵が観れて、
    昨日のテネラルな個体がいたことから、羽化も観れるかもと期待して、山を上がりました。
    水辺には9時25分着。
    たくさんの赤とんぼが、石や木道や笹の上などで休んでいました。
    ただ、うれしいことに水辺の上を舞っている赤とんぼがいて、その中にはムツアカネの姿もあり、期待が膨らみました。
    9時半頃になると交尾態のアキアカネが増えて来て、やがて産卵が始まり、
    9時57分には、待ちに待ったムツアカネの産卵が始まりました。
    その後、順調に産卵ペアが増え、昨年からのリベンジを果たすことが出来ました。
    昨年も昼ごろ着きました。
    今年(昨日)も到着が昼近くで、どうやら産卵時間が終わる頃に私たちは水辺に来ていたようです。
    結果、ムツアカネの産卵があまり見れなかったようです。
    次に来るときは、家を早朝に出るか、前日の夕方までに近くへ来ていたいと思います。


  ムツアカネ    
a0122264_20014829.jpg
↑ 羽化中のムツアカネ?です。 (9:46)
昨日の昼頃、テネラルなムツアカネを3頭目撃していたので、羽化中のムツアカネがいないか探して見つけました。
a0122264_20280026.jpg
a0122264_20371827.jpg
a0122264_20442703.jpg
a0122264_20455399.jpg
a0122264_20483730.jpg
a0122264_20502083.jpg
a0122264_20511852.jpg
a0122264_20523097.jpg
a0122264_20555647.jpg
a0122264_06285286.jpg
a0122264_06293875.jpg
a0122264_06301992.jpg
a0122264_06311611.jpg
a0122264_06325981.jpg
a0122264_06353019.jpg
↑ ムツアカネの産卵です。 1時間ほどの間に25+頭ほどの連結産卵があり、単独産卵も1個体ありました。( 開始は 9:57~11:05 )
暫く待てば、まだ産卵があったかも知れませんが、一度途切れたことと、昨日は昼近くなると見れなくなったこともあり、
次の目的地へ移動することにしました。

  お願い 

   ムツアカネの産卵の最盛期は、いつ頃なのか気になるところですが、県外の私たちは頻繁に通うことが出来ませんので、地元の方にお聞きするほかありません。
茅野や諏訪周辺にお住まいのトンボを研究してられる方、下記宛てに情報を頂ければ幸いです。
ワイエムエヌ1415■nifty.com (片仮名は英小文字に、■は@に変換願います。)

a0122264_20084690.jpg
a0122264_20092191.jpg
↑ 交尾態の赤とんぼでいっぱいになった倒木や木道。120~30ペアはいました。(11:10頃)


  アキアカネ

a0122264_20145483.jpg
a0122264_20142134.jpg
a0122264_20194777.jpg
a0122264_20203122.jpg
a0122264_20214542.jpg
a0122264_20241876.jpg
↑ アキアカネたちの連結産卵です。 1時間ほどの間に100+ほどの連結産卵がありました。 ( 9:47開始~11:12まで観察 )
ムツアカネの産卵が途絶えた後も、アキアカネの産卵は続いていましたが、今日のピークは過ぎた感じでした。

  
  

    上田市塩田平のため池   気温 32℃

    遠いと思っていたため、これまでトンボ見に来てなかった上田ですが、ムツアカネの水辺からなら近そうなので寄って来ました。
    
    今回のトンボ見については、地元塩田平のマダラヤンマ保護研究会の早川会長さんはじめ、会員の方、JAの方々のご協力のおかげで、
    短時間にも関わらずマダラヤンマ♂を見ることが出来、写真に撮ることが出来ました。
    機会があれば、次回は付近のため池も含め、ゆっくり観て来たいと思います。
    塩田平地区の方々へは、この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。


 (縁) 
    私たちがトンボやカエルなどの保護のために維持管理しているカエル谷の近くに大給城跡や奥殿陣屋があります。
    これらは家康と同じ松平家ゆかりの地で、かつて上田市の教育委員会と市民の方々が、当地を訪れたとき、
    カエル谷近くで道を尋ねられ、大給城跡をご案内しました。
    また、今回訪れたため池の一つは、奥殿松平家の殿さまの時代に貯水量アップの改修が行われたとのことです。
    上田とカエル谷のある松平地区、縁を感じた今回のトンボ見でした。

a0122264_17235214.jpg
↑ 最初に訪ねた I 池です。 ヒシが繁茂し、開放水面がなくなっていました。
マダラヤンマの将来を考えたとき、多数のウシガエルと共に、水の富栄養化が気がかりです。

a0122264_07234721.jpg
↑ 着いてすぐイヨさんが見つけたマダラヤンマ♂ ( 14:10 I池にて )
この池には20分ほどいましたが、確認出来たマダラヤンマは1頭だけでした。

a0122264_17213285.jpg
↑ 生息地として有名なS池です。
やはりウシガエルがたくさんいました。
a0122264_07223750.jpg
↑ マダラヤンマ♂の飛翔 ( 15:17 S池にて )
この池には45分ほどいましたが、確認出来たマダラヤンマは2頭だけで、保護研究会のお話しからも、今年の塩田平のマダラヤンマは少ないようです。
マダラヤンマは暑いと山へ行ってしまうとのことでした。


 (感想)

    初めてのマダラヤンマとの出会いでしたが、今回訪問した二つのため池とも、岸辺の一部にガマやヨシなどがあるものの、
    周囲がコンクリート護岸になっている、自然が残るため池とは程遠いため池でした。
    S池の場合、開放水面がありましたが、 I 池は富栄養化のためヒシが盛り上がるほど繁茂していて、開放水面がなく、
    マダラヤンマに限らず、水生昆虫などにとり、良い環境とは思えませんでした。
    コイがいるかは判りませんでしたが、たくさんのウシガエルも、トンボたちには脅威となるため、その対策も必要に思いました。
    塩田平は年間降雨量が900mmと、瀬戸内地方よりも少ないことや、担い手不足なども関係してか、
    秋の水落としが困難になっているようですが、出来れば、毎年は無理でも、3年に一度ぐらい、
    池の水を落とし、ヘドロなどを天日にさらし、一部を除去したり出来たらと思いました。
    そして、それらと並行し、
塩田平にたくさんあるため池に、マダラヤンマの好む生息環境を整え、
    
新たな生息地の確保をすることも大切に思いました。
    すべての池を見ていませんが、現在の生息地だけでは、マダラヤンマが消えるのは時間の問題のように感じました。







by tombo-crazy | 2016-09-12 20:43 | トンボ見て歩記 | Comments(0)