翅の先が黒褐色の赤とんぼは、ノシメトンボ、コノシメトンボ、リスアカネと、マユタテアカネ♀の一部の4種いますが、 その中ではマユタテアカネと共に小さなリスアカネです。 慣れないうちは、マユタテアカネとリスアカネは似たような大きさで判り難いのですが、 マユタテアカネの顔には、お公家さんの眉のような斑紋があるので、顔が見えたらどちらであるか判別可能です。 動物のリスを連想させる名前ですが、スイスのトンボ学者Friedrich Risにちなんで名づけられたそうです。 平地で見かけることは少なく、林に囲まれた、遠浅の池や沼の薄暗い畔を好むように思います。 個体数が多くないので、その気で探し当てるトンボですが、そのような場所を記憶していれば、毎年見ることが出来ます。 ↑ 小田池です。周囲は林に囲まれ、ジュンサイなどの浮葉植物があり、正面には湧水湿地があります。 マイコアカネ探しで出かけたら、マユタテアカネとリスアカネと、ノシメトンボのアカネ属がいました。 (11年9月19日 豊田市・鉛池) トンボの識別で思うこと サナエトンボや、一部のイトトンボとアカネ属は、野外でチラッと見たぐらいでは種の同定が出来ないことがしばしばです。 まして、記憶力に自信がなくなると、何の仲間と言うことぐらいで、その場での断定は、とても出来ません。 多くのトンボの識別で大切なことは、それらのポイントを押さえておくことと、いつ頃、どんな所に生息し、どんな産卵の仕方かを知っておくことのようです。 勿論、遠くから目で見て判る種は少ないですから、網で捕らえ、それらの特徴をよく観察し、出来れば写真に撮っておいて、専門の図鑑で、絵や写真だけを目で追うだけではなく、記載されている文章をしっかり確認することが大切に思います。 それらのくり返しが、トンボや、自然界の生物を識別する早道のように思います。 それと、一度に欲張って憶えようとしないことでしょうか。 一番危ういのは、他人に頼ることです。 相手が専門家や、地道に研究している方であればほぼ問題ないのですが、インターネットの世界で解るように、素人の図鑑モドキサイトがありますから、そのようなサイトに頼ると、結局は電報ごっこになってしまい、誤って認識してしまいます。 それと、網で捕まえるのを悪とする風潮があるのは残念です。 トンボの識別には必須ですし、触ってしげしげと観てこそ、トンボの楽しみがありますし、子どもたちなら、科学をする心が育つと思うのですが、いかがでしょうか。 勿論、絶滅危惧種などは、確認後、速やかに放すことは当然と思います。 各地に行政の手で造られている自然と触れ合うための「◇▽の森」なども、生息数を増やす努力をして、子どもたちにトンボを捕まえる楽しさを、ぜひ、体験させて上げたいものです。 「とるのは写真だけ、残すのは足跡だけ!」 こんな表示は、なくしたいものです。 そのためには、より良い自然の再生と保全が肝要に思います。 すぐには踏み切れない施設にあっては、捕れる日を決めたり、指導者を付けて採集をすることも良いと思います。 なお、子供であっても、偶然、貴重種を捕まえたりすることもありますから、採集の後で関係者に確認していただき、貴重種であることなどを知ってもらうことも大切に思います。 現地案内人の知識の押し売りは、子どもたちに何の魅力もなければ、プラスにもなりません。 子ども自身の発見を大切にしたいものです。 そして、図書館などで調べる習慣も身に付けさせたいものです。
by tombo-crazy
| 2008-08-16 13:55
| トンボ科アカネ属
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