翅が白く光るウスバキトンボ

 2013年7月31日 うす曇

 今日は、下界の酷暑を避けてのトンボ見です。標高は750mほどですが、とても涼しく快適でした。
 目的のトンボはミヤマアカネ。数年前、偶然見つけました。
 通常は、小川がある山間の田んぼの周囲で見つけることの多いミヤマアカネですが、なぜか山の頂き近くの草原に、たくさんいたのです。
 理由はすぐ判りました。草原は、スカイライン工事の残土で谷間を埋めて造られもので、一部に水が湧き出し、小さな流れが出来ていて、
 いつの頃からか、水辺としても手が加えられていたのです。
 山麓から飛来したと思えるミヤマアカネたちは、この地を新天地として繁殖を繰り返していたようです。

 でも、たくさんいたミヤマアカネも、今回は1頭見ただけでした。
 水辺は以前と変わってなかったのですが、草原がきれいに刈られ、樹木が50本ほど植えられていました。
 この環境の変化が、羽化したミヤマアカネたちを遠くへ行かせてしまったようです。

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 ↑ 1頭だけいたミヤマアカネの♂です。

 お昼は15mほど上がった別の草地で食べました。ここは、山を削って造られた広場です。
 ウスバキトンボがたくさん飛んでいました。
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 食事の後、横になって見ていると、いつの間にか、ウスバキトンボの姿が視界から消えました。
 しばらくうつらうつらしていたら、またウスバキトンボが群れ飛んでいました。「??」
 しばらく観察をしていると、ウスバキトンボたちは、1時間半ほど飛び回ると、一斉に休憩モードに入ることが判りました。
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 ↑ 集団で休むウスバキトンボたち。

 群れの中に1頭だけ、翅を白く光らせながら飛ぶウスバキトンボがいました。
 そして不思議に思ったのは、そのトンボは、あまり滑空をせず、普通のトンボのような飛び方をしていることでした。
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 ↑ 翅を白く光らせながら飛ぶウスバキトンボ。

 とても不思議だったので、夜、トンボ学会会員のSさんにお聞きしたら、採集はされてないが、これまで各地で、数件の目撃情報があるとのことでした。 
 と言うことで、この後、2度採集のために通ったのですが、私の短い捕虫網では、捕獲できませんでした。
 時間が取れたら、また、行きたいと思っています。

 なお、この山は、涼しいにも関らず、アキアカネの姿はありませんでした。
 どうやら、下界は、箱処理剤などの農薬で、アキアカネが羽化できていないようです。



 今日のおまけです。

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 ↑ ネキトンボです。

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 ↑ ちょっかいを掛けられても、静かにしているオオシオカラトンボの出来た♂です。
# by tombo-crazy | 2013-08-03 22:33 | トンボ見て歩記

こんなことがあるなんて…



 2013年7月27日 うす曇

 ミステリーツアーへ行って来ました。
 と行っても、旅行社ではなく、Tさんのお誘いを受けてのトンボ見です。
 場所は、白山山系のとある尾根上にある水辺です。
 期待したトンボは、エゾイトトンボ、ルリイトトンボ、カラカネトンボ、ルリボシヤンマなどです。
 昨年、地形図を見ていて、この池のある大地を発見し、来年、テントを担いで行こうと思っていたところへ、
 Tさんからのお誘いでした。
 4時起きして、Tさんの車で麓へ入り、山道を2時間ほど登って辿り着きました。
 が、…


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   ↑  小さな水辺がありました。地図で言うと、小さな池のあるところです。

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 しかし、二つの大きな池が、いくら探しても見当たらないのです。
 結局、楽しみにしていたトンボにはお目にかかれませんでした。 (トホホ)

 それでも、アキアカネをたくさん見ることが出来、景色も良かったので、慰めになりました。
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 その後の情報で、もう少し奥へ行った東側に、目指す池はあったようです。
 来年、再アタックします。
# by tombo-crazy | 2013-07-28 09:13 | トンボ見て歩記

ヒメサナエ (サナエトンボ科)

2013年7月21日(日)晴れ

トンボ狂会の夢さんからヒメサナエの情報を頂き、某渓流に行って来ました。
橋の上からのぞくと、コオニヤンマが石の上に止まっていましたが、ヒメサナエの姿は確認出来ませんでした。
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  ↑ コオニヤンマの♂です。
左岸上流側から川原へ降りて歩き出すと、すーっと小さなトンボが足元から飛びました。
なるほど、ヒメサナエと言うだけに、小さな可愛いトンボでした。
視力の悪い私には、橋の上から見つからないはずです。

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↑ 上流を向いて止まる2頭のヒメサナエの♂です。 (2013.7.21 11:27 市内某渓流にて)

探して見ると、眼が慣れたこともあり17頭見つけることが出来ました。
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↑ ヒメサナエの♂たちです。

渓流は木々に覆われ半日陰なのですが、中には腹部挙上姿勢を取るものもいました。

ただ、夢さんが言ってたように♂ばかりで、申し合わせたように、石の上で上流側を向いて止まっていました。
どうやら、産卵に来る♀を待ち構えているようです。
昼食を挟んで1時間20分ほど観察したのですが、この間、♀は一度だけ来たものの、
あっという間に♂2頭に掴みかかられ、水面に落ち、辛うじて林のほうへ逃げて行きました。
♀にとって、こんなにたくさんの♂が待ち構えている中での産卵は、どんなにか大変なことでしょう。
それにしても♂たちは、事前の順位づけをする事もなく、ただ、ひたすら♀が入るのを待っているようでした。

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↑ ほとんどのヒメサナエは、レンズを10cm位近づけても逃げたりしませんでしたから、
腹端部側から指を伸ばすと、簡単に捕まえることが出来ました。

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↑ ヒメサナエのいた渓流です。

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↑ ミヤマカワトンボの♂です。他にはニホンカワトンボがいました。

次に来るときは、交尾や産卵シーンを観察したいものです。









    

# by tombo-crazy | 2013-07-21 21:37 | サナエトンボ科

ヤブヤンマが羽化

       6月13日(木) うす曇り 
  
                  夜遅く、トンボ狂会仲間の夢さんからメールが入りました。
                  ○○で、ヤブヤンマが羽化のピークを迎えているので行きませんかとのお誘いです。  
                  気持ちは動きますが、夢さんのマンション集合時間が朝の5:30です。
                  このところの蒸し暑さや、孫のお守りで疲れが溜っていて、正直、自信ありません。
                  結局、今回は見送ることにしたら、ストレスが溜らないようにと写真を送ってくれました。 
                  感謝感謝です。
                
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                ↑ 全て、別個体のヤブヤンマ達です。(夢さん撮影)

               カエル谷にも、ヤブヤンマはいますが、一度にこれだけの羽化は観たことありません。

               いろんなトンボを見るには、体力も要りますね。
               それと、産卵や羽化などを観ようとしたら、種により、生息環境だけでなく、時期や時間帯も異なりますから
               根気も要ります。
               それだけに、観れたときや写真に撮れたときは、もう、うれしくなってしまいます。
# by tombo-crazy | 2013-06-14 18:11 | トンボ見て歩記

アキアカネが羽化

       6月 6日(木) 晴れ 
  
               6月2日、由さんから、家の近くの湿地でアキアカネが羽化していたとの情報を頂きました。
               飛んで行きたい心境でしたが、いろいろ立て込んでいて、今朝、やっと仙さんの案内で現地入り出来ました。
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                ↑ アキアカネが羽化していた、遊休地に造られた「ウォーター・ガーデン」と名付けられた人為的水辺。
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              ↑ アキアカネの羽化です。勿論、私にとって今年の初認です。
                7:25~8:00の観察で11頭確認出来ました。


              ただ、元々地域にあったものでなく、園芸種など、持込が多いことが気になりました。
              現法律では規制されてないから問題ないとの考えもありますが、将来、地域の生態系を脅かす恐れがあります。
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               ↑ ウォーターコインやウォーターマッシュルームの名前で市販されていて、日本名はタテバチドメグサやウチワゼニクサ。

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              ↑ マルタンヤンマの羽化殻が3個ありました。
              本来の生息環境と違うため、持ち込まれた植物と一緒に土などに混じって入り込んだ可能性があり、
              手放しでは喜べません。
              ホタルも幸田のほうから持って来たとのことでした。
              良かれとの思いでやってられると思いますが、早い段階で軌道修正され、元々地域にあった自然の再生が
              期待されます。











             
# by tombo-crazy | 2013-06-06 21:14 | トンボ見て歩記